【崩壊スターレイル】飲月(丹楓)の人物像とその人間関係をMBTIで考えてみる
人間模様が複雑で面白い、崩壊スターレイル「雲上の五騎士」の面々のパーソナリティや関係性を心理学的視点から見てみたいと思う。
タイプ論はいろいろあるが、分りやすく、すっかり浸透したと思われるMBTIを使いたいと思う。
以下の前提をご理解のうえ、あくまでも遊びとして楽しめる方だけお遊びに付き合っていただければ幸いである。
景元、刃についてはすでにやってみた。
このページに書いてあることの前提【重要】
書いている人はアカデミックな心理学はかじったが、MBTIの専門ではない。そのため、MBTIの理解に関し、大元であるユングのタイプ論を使っている。しかし、大してユングのタイプ論も勉強していない。
つまり、MBTIとかユングとかなんとか言っているが、種々ある心理学の理論を薄っぺらくたくさん使っている眉唾ものであり、ただの遊びに過ぎない。
それでも面白そうだ、と思う方はどうぞ。
- このページに書いてあることの前提【重要】
- 丹楓の人物像
- 丹楓/丹恒の人格を形成する背景
- 丹楓(INFJ)-鏡流(ESTJ)の関係性と起こっていそうなこと
- 丹楓(INFJ)-景元(INTP)の関係性と起こっていそうなこと
- 丹楓(INFJ)-刃(ISFP)の関係性と起こっていそうなこと
- 雲上の五騎士内での丹楓(飲月)の立ち位置はこんな感じ
- おまけ 恋愛相手や親友などより親密になる可能性があるのは
丹楓の人物像
人は生まれながらにまっさらではなく、何らかの色がついて生まれてくると考えられている。
輪廻という宗教的概念を現実に持ち込むのは難しいが、前世の丹楓と今世の丹恒は根っこのところ──魂のようなものが同じ存在であるとすると、生来持っている要素は同じと考えても良さそうなのでそう仮定する。
その後の成育環境、育つ時代背景、経験、交友関係、など異なる点が積み重なっていくうえで違いが生まれ、大きくなっていくと思われる。
丹恒は未だ若く、過去(前世)にずいぶん縛られている様子が見られるので、丹楓と大きく異なる点は少なく、おおむね似たようなパーソナリティを持っていると仮定し、主に丹恒の言動を元に丹楓の人物像を描いてみることにした。
丹楓に見られる(と思われる)性質
・口数が多くない
・人を助けたい、助けになりたい思いがある
・洞察力がある
・「俺は(I am)~」で話しはじめることが多い
・表情に感情が出やすい
・慣習にしばられない(丹楓)
・近しい人間に敬愛されている(丹楓)
ストーリー中の行動を見るに、物事の判断を主に感情で行っている。
(一旦は羅浮に降りるのを止めたものの自分の判断で覆している、など)
口数は多くないものの、感情表現は言葉でも表情でもしっかりある。
このあたりからF優勢かと思う。
アーカイブにご執心の様子は一見S(感覚)優勢に見えるが、それは転生時に記憶を失ってしまうという持明族の設定のせいで、人格に関係ない。
むしろ、「アーカイブの記録が充実している時、独立しているように見える『事柄』が、『人』の流れによって繋がることがある」(丹恒ボイスより)とあるように、アーカイブの背景やそれぞれのつながりを見ているようなので、N(直観)が強いように見える。
幻朧戦では景元が何をしようとしているのか察知し、迷うことなく行動した。
味方……しかも旧友とはいえ、羅浮の将軍を背中から槍でぶっ刺すという超リスキーな行為をごく短い時間で決断し、確信をもって実行した。大変NJ(直観-判断的態度)らしい行動だと思う。
というわけで、丹楓(丹恒)は16類型なら超希少種のカリスマ、天性の人たらしのINFJ。
丹楓/丹恒の人格を形成する背景
(丹楓)
・持明族
・龍尊(特殊な社会的身分)
(丹恒)
・持明族
・流浪の身
・孤独
・前世の罪
神秘的な種族の、選ばれし存在ということで孤独を感じやすい要素を持っている。
INFJはごく自然に慈愛や慈悲の心を持っているので、人間の醜さのようなものに極端に弱い。政争のような類のものにもっとも相いれないパーソナリティである。
持明族は内部でかなり権力抗争がありそうなので、丹楓はさぞ傷んだことだろうと思う。憔悴してたびたび寝込んでいてもおかしくない。
そして、我が強いパーソナリティなのに「飲月君」という立場によって他者から求められる役割や姿があるのが、また一層ストレスを増やしそうである。
丹楓は常から龍尊という立場を捨てられるのなら捨ててしまいたいと思っていたのではないかと思う。解放されて丹恒になれて良かったな。
丹楓(INFJ)-鏡流(ESTJ)の関係性と起こっていそうなこと
これ……性格特性からいくと、かなり衝突しやすいかと思われる。
認知判断機能が内向-外向、直観-感覚、感情-論理がすべて逆で、両方とも判断的態度で人や環境と関わるので決断や判断が早い。つまり、決断が異なる場面が多く予想される。しかもお互い譲らないかと。
そもそも丹楓からすると鏡流の言動は他者の感情に無配慮に感じがちであるし、言い方がきつく感じてそれだけで反射的に嫌な気持ちになるかもしれない。
しかし、丹楓は物事の背景を感じ取るので、鏡流の言動にも理由があるのだ、と理解を示そうとするだろうし、その上でも受け容れがたく、嫌悪のようなものを感じる自分を狭量だと責めるかもしれない。
紆余曲折を経て、丹楓の方が疲弊して心の距離を置く、という結末になりやすい気がする。
うまくかみ合えば、お互いの足りないところや苦手なところを補い合えるが……理想論かな、と思う。平時なら同じ論理派同士の景元-鏡流、物の見方が同じ刃-鏡流の方がまだうまくいきそう。
そう、平時ならである。
彼らは戦場という異常な状態に身を置いている。
その場合、INFJとESTJの組み合わせは面白い化学反応を起こすように思う。
互いに目的意識が強いうえ、双補完的能力の持ち主なので目的が一致していて、なおかつ戦場のような切迫した状況だとごく自然にタッグを組んで、爆発的な成果を生み出すかもしれない。
危機的状況で丹楓にとって誰よりも頼りになるのは鏡流だったかもしれないし、鏡流にとっては丹楓だったかもしれない。
自分の予想だと、丹楓の盛大なやらかしの尻ぬぐいをしてくれたのは、確かに鏡流っぽいのである。
ここで詳しく書いた↓
でも、鏡流と丹楓は私的にも何かありそうなんだよな。
詳しくはここで書いた↓
分からん。
二人とも実装前で主観的情報がなく、ここの縁が一番分からない。
早く飲月のボイスとストーリーが見たい。
丹楓(INFJ)-景元(INTP)の関係性と起こっていそうなこと
景元の項で詳しく書いた。
知的・精神的刺激を求めるINTP(景元側)の片思いになりやすいかと思う。
しかも、INFJ(丹楓)もINTP(景元)の興味関心が厳密には自分自身に向いているのではなく、知識体系や処理プロセスに向いているのが分かるので、悲しくなるかもしれない。
そして、「あ、引かれたかもしれない」と気づくとINTP(景元側)もまた密かに傷つく。自分の感情に疎いうえ、感情が表出しにくいので他者にはもちろん、自分自身でさえも気づかないうちに傷ついたりする。
丹楓の見た目の丹恒につれなくされて、景元はあいまいに笑ったり、話題を変えて誤魔化したりしているが、けっこう傷ついたと思う。
まあ、INTP(景元)は自身の感情よりも優先順位の高い事項が多いので、すぐに復活するだろうが。
丹楓(INFJ)-刃(ISFP)の関係性と起こっていそうなこと
刃の項で詳しく書いた。
一番エモい関係性だと思う。
INFJ(丹楓)はスケールの大きい愛と奉仕の精神、慈悲の心を持つパーソナリティだと言われている。それらは普通、組織や社会、世界など大きな対象に向いている。
それに加え、INFJ(丹楓)は人を理解し、理解してもらうことを心から望んでいるらしい。少数の良質な人間関係でエネルギーを充電しているのかもしれない。
刃は精神的に疲弊しやすい丹楓にとって、そういう感情面でサポートしてくれる存在であった可能性があると思う。
そんな親密な仲になりやすそうなのに、刃が丹楓のことを「飲月」と呼ぶのはけっこう違和感がある。
鏡流ですら「丹楓」、景元は丹恒を「丹恒殿」、切羽詰まった場面では「丹恒」と呼んでいた。だとすれば景元は年少者であるし、基本は「丹楓殿」かもしれない。いずれも飲月とは呼んでいなそうだった。
なのに刃だけが一貫して「飲月」呼びなのである。
丹恒覚醒の場面では、きちんと「丹恒」と「飲月」を呼び分けて使ったところを見ると、刃にとって呼び名というものは意味がない訳ではなさそうだ。
丹楓は丹楓で、「飲月君」の自分をやむを得ず消極的に受け容れていた節があるので、自分を理解してくれる存在には、当然飲月君として扱わないで欲しいと思うと思う。ましてや刃は持明族でもない。
それにも関わらず、刃がすごく「飲月君」扱いするのはそれ自体にものすごく意味を感じる。
刃が頑なに「飲月」と呼ぶのは、もしかして「あてつけ」なのではないだろうか──。
自分は丹楓が何らかの手段(現時点だと、「龍化妙法」かなと思う)によって刃を不死化したと考えているが、刃は丹楓が自分を不死化した理由を知らないのかもしれない。
丹楓が刃を直接的に不死化したのなら、その理由は究極的には「刃に死んで欲しくない」だと思う。それしかない。それを後押しするような背景や状況等、細々したことはいろいろあっただろうが。
刃は丹楓の本心を知らずに裏切られたような気持ちを持っているように感じる。
不死化のプロセスが丹楓による一方的なものだったのかもしれない。
想像である。
何ら根拠のない想像ではないが、自分もやはり主機能であるTi(内向思考)を言語化するのが難しいことがある。
うまく論理的に説明できない。でもTiがそう結論出しているんだ……
この二人、濃いけど濃いが故に感情的にすれ違っている気がする。
雲上の五騎士内での丹楓(飲月)の立ち位置はこんな感じ
縁の下の力持ち。様々な場面での「要」かと思う。
鏡流や刃にとっては突拍子もなく聞こえる景元立案のエキセントリックな戦略を支持して通訳したり、危機的状況では鏡流とタッグを組んで果敢な行動に出たり、優れた洞察力と高い判断力で的確なサポートを行ったり……鏡流が動けないシーンでは指揮官代行すら務まる逸材。
オールマイティに大活躍できるが、精神的に疲労しやすいのが弱点。
静かに茶を愉しみ、刃のてがけた芸術作品を鑑賞する(五感を使う時間を作る)ことでストレスを癒していたかもしれない。
おまけ 恋愛相手や親友などより親密になる可能性があるのは
性格特性だけ見ると景元も可能性があるが、このケースでは刃。
散々書いた。ふたりはどう考えても仲良し。
余談だが、自分はINFJと思われる知人がひとりいる。
まさに自分の身を顧みず、弱き者を守るために凛として立ち上がるような方だ。
自分はNT族(直観-思考)なので、NF(直観-感情)と接してもそこまで不思議には感じにくいのではないかと思う。人に奇妙な印象を与えるのは大抵「直観」という知覚機能を優位に持っているせいである。
それでもINFJを前にすると敬愛とか畏敬の念みたいのを覚える。INFJの特別感、異質さは表現しがたい。
そんなINFJは個人に囚われない方が本来のINFJらしいし、バランスを保てるような気がする。
つまり、個人的な深い人間関係を持たない方が、INFJは安定していられるのではないあと思うことがある。
INFJのスケールの大きい愛や慈悲の心は、人間とか社会とか世界とか広範囲に向けられてちょうどいいのであって、個人に向くと相手を狂わせるしINFJ自身も不安定になってしまうように思う。
大切な方を失ったときの様子は、見ていられなかった。
それでもINFJは個人とも深いつながりを求めるのだろうな、とも思う。その先に必ず別離という耐えがたい苦しみがあると分かっていても。
INTPが決して到達することがないと分かっていても、この世の真実を求めてもがき続けるのと似ているのかもしれない。