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【崩壊スターレイルVer.1.3後考察】飲月の乱の真相と顛末(丹恒・飲月実装後再考)

丹恒・飲月の実装により「飲月の乱」のおおよその流れは明らかになったものの、

 

短命種で恥ずかしがり屋だった応星が不死の刃(自己治癒能力付)にクラスチェンジした経緯・理由

 

というもっとも根本的な問題が置き去りになっている件について、ここ数日でもやもやがいっそう膨れ上がっている。

Ver.が進むにつれて少しずつ情報は増えてきているので、今一度情報を整理しつつ整合性の取れるラインを探ってみたい。

 

ネタバレどころか深遠な情報がてんこ盛りである。

画像も少しある。

自己責任でお願いする。

 

 

目次

 

 

 

 

分かってきた飲月の乱の概要

 

数百年前、豊穣の指令、倏忽が建木を狙って羅浮に攻め込み、鱗淵境で激戦が繰り広げられる。

この戦は客観的評価としては開拓クエスト中で亭雲が「半数の洞天が崩れ、ほとんどの雲騎兵が殺されてしまった」言っていたとおり、かなり厳しい戦況だったようだ。

飲月・丹恒のキャラクターストーリーによる回想によると、現場には、飲月・丹楓、鏡流、白珠が出陣しており、白珠の特攻によって辛くも勝利を収めている。

景元、刃に関する言及はないが、その際のことを刃が同回想内で「彼女がお前と鏡流を救うと選択したように…」と戦況をその目で見ていたかのように言っているので、刃は現場にいたのではないかと思う。

 

飲月は、かねてから戦場で散る命やその仲間の心情を慮って心を痛めるようになっていた。そのような状態で自分の大事な仲間である白珠が、自分や鏡流、その他大勢の兵を生かすために目の前で壮絶な死に方をしたことは、相当な衝撃を与えたようだ。

その直後か、その後少し経ってからか定かではないが、刃を伴って鱗淵境の宮殿跡の深部に入り、白珠の残したわずかな血を埋葬したり、「長らく誕生していなかった新生を創造したりした」らしい。

そして、刃の言葉に背を押されるようにして、「龍化妙法」を他種族の何かに使い、厄龍を生み出したようだ。

「飲月の乱」はその厄龍が大暴れし、鱗淵境の大半を壊滅させ、あわや建木の封印を壊すところまでいった騒動のことを指していると思われる。

 

 

厄龍は白珠か?

 

実は、これは今ある情報だとはっきりしない。

厄龍が飲月・丹楓が「龍化妙法」を持明族でない他種族に使った結果であることは、複数人の証言から明らかだが、誰に…または、「何」に使ったかは定かでない。

白珠はすさまじい火力の何かを掲げ、自身もろともあたり一帯を灰にすることで倏忽を討ったようで、千切れた数本の髪と数滴の血しか残さなかったとある。

しかも、丹楓は「血」に関してはそれを埋葬しているようなのだ。だとすれば、白珠のものは千切れた数本の髪しか残っていないことになる。

数本の髪から厄龍を造り出したとなると……丹楓の創造力、そして「龍化妙法」恐るべしであるが、ちょっと違和感を覚えずにはいられない。

 

そこで、まずは厄龍に関する情報をおさらいしてみよう。

・厄龍は飲月が龍化妙法で作り出した

・龍化妙法は他種族に使われた

・厄龍は飲月の親友たちが力を合わせて殺した→最終的には鏡流が討った

・厄龍の姿は「龍に似た頭部に、長い鬢と獣毛」「水銀のような瞳」

 

先にも書いたとおり、飲月が龍化妙法を他種族に使った結果、厄龍が造り出されたのは複数の証言があるので間違いない。

ただ、他種族の髪をもとに造り出したのなら、そう表現しそうなものだ、とは思う。

 

丹恒・飲月の同行クエストでは、クソ意地の悪そうな龍師と思しき持明族が以下のように言っている。

 

 

厄龍が白珠の髪を元に造られたのなら、龍を殺した親友たちとは鏡流、刃、景元だろう。

龍師らしき蜃影がそれに丹楓を入れて言っていないし、丹楓が厄龍を生み出した経緯をふまえると彼はとても攻撃できなかったのではないかと思う。たとえ自分の一族の聖地が壊滅に追い込まれ、建木の封印まで破壊されそうだったとしても。

同じ理由で、刃も攻撃できなさそうである。鏡流や景元と違い、刃は飲月と行動を共にしていた側だ。その心情が飲月により近かったがための選択だったことは想像に難くない。

それに、そもそも刃(応星)は兵器を造り、戦場では兵器の整備を主導する役割だったようなので、剣を手に生身で龍と戦うというとかなり無理がある。

さらに、飲月・丹恒のキャラストによると、刃は厄龍出現前ですでに満身創痍だった様子がある。しかも、整備兵でけっこうな年齢だっただろうに、剣を手にして丹楓を護衛していたわけである。満足に戦えなさそうだ。

実際、厄龍を仕留めた様子は詳細に描かれているが、今のところ鏡流の姿しか確認できていない。

 

雷鳴のような声が忌み物の口から龍淵境洞天全体に引き渡る。
千本もの剣がぶつかりあう音にも劣らず、強い振動が空気を介して全身の骨まで震わせる。
忌み物がずしんと地面に落ちた。
必死に恐怖の気持ちを押さえつけないと、まともに観察することすら叶わない。
龍に似た頭部に、長い鬢と獣毛が揺れている。
水銀のような瞳をじっと見つめると、そこに僅かな恐怖が潜んでいることに気づく。
逃げ出したいが、逃げ場がない。空気が急激に冷えていく。
誰かの残像が揺らめき、空中に残像を残す。
一人の女性が厄龍の頭に飛び乗った。彼女は一筋の冷たい光を握りしめ、振り下ろす。
その瞬間、彼女の目を覆う黒い布が解け、顔が見えた。
彼女の口元が微かに動く、「すまない」と言っているのか?
聞き間違いではない、それはあなたに対する謝罪でもあった。
何故なら、次の瞬間、鋭い氷の波が月下美人のように空中で咲き誇り、あなた含め、
周囲の一切合切を凍結した。

 

(持明族の卵の記憶より)

分からん。

分からんが……自分は何となく、やはり「厄龍」は白珠でなく、刃ちゃんなのでは?

と思っている。

次の項以下で詳しく書く。

 

 

歴史から消された刃ちゃん

 

後に「飲月の乱」と言われる事件と思しき最中に、刃が飲月の護衛として側にいたらしいのは丹恒・飲月のキャラクターストーリー3から読み取れる。

 

また、景元の発言によれば刃は現在でも仙舟の重罪人扱いのようである。

 

『飲月大逆判牘』によれば、「罪人丹楓、賊を擁し禁を犯す、不死を求め、兵禍を招く」とある。このなかの「賊」は刃のことを形容したものかもしれない。

しかし、飲月が大罪人扱いなのに対し、同じく雲上の五騎士であり、個人的功績からいってもそれなりに名が通っていただろう応星が無名の賊扱いなのは少し違和感がないだろうか。

もちろん、羅浮持明族の龍尊であった丹楓の方が目を引くだろうし、現実にそれを行ったのは丹楓なのだが……。

刃が公的にどのような扱いとなって罰せられたのか、全く不明なのである。

意図的に隠されたのではないかと勘ぐってしまう。

 

エリオによれば、彼の剣術と不死の身体には重要な用途があるらしいの。

カフカ同行クエスト「刃は以前、どんな人だったの?」に対するカフカの本当の答えより)

 

剣術が鏡流のものであり、ゾンビアタック稽古で身に着けたことは、刃のキャラストで明らかであるし、鏡流と刃は全く同じように構えて剣を振るうのが戦闘で視覚的にも確認できる。

そして、伝承されていく雲騎軍の武芸のなかでも、素裳の母さんと同じ流派っぽい鏡流の剣術は重要かつ特別っぽいものであることも示唆されている。

 

また、刃の不死の身体は他の長命種や魔陰の身とも違う、何か異質なものであることも明らかだ。

通常の長命種は自己治癒能力は持っていない。

すでに関連記事で何度も書いたが、刃の治癒能力は天賦「倏忽の恩賜」なので、恐らく倏忽(豊穣の指令の名)由来のもの。

しかし刃は、倏忽と直接的に接点があっただろう「倏忽の乱」を白珠の犠牲もあって何事もなく切り抜けた風である。

 

 

龍化妙法、刃にもかかっているのでは?

 

薬王秘伝のお偉方だった丹枢関連のクエストによれば、「龍蟠蛟躍」は強化人間化するとある。ただし、短命種が摂取した場合、その反動で急速に老化するとも。

その「龍蟠蛟躍」の薬理は龍の血族の力を汲み取り、それを自分に取り込むというものらしい。

そして、今回明らかになった丹楓が使った龍化妙法は「龍血に眠る力を呼び覚まし、異なる種族の血脈に組み込む」もの。

「龍蟠蛟躍」の上位互換というか、真髄ともいえるものではないだろうか。

また、丹枢関連のクエでは短命種が「龍蟠蛟躍」を摂取し、その反動で急速に老化した場合はその薬理からいって解毒することは不可能で、豊穣の力で抑えるしかないとも丹枢が結論づけている。

どうも自分には、刃ちゃんのケースは、「龍蟠蛟躍」と「薬王秘伝の丹薬」の上位互換バージョン、「龍化妙法」と「倏忽の恩賜」の結果に見える。

 

丹楓が他種族に龍化妙法を用いたことで造り出された「厄龍」は、建木の封印を壊しかねなかったという。

我々もゲーム内で体験しているが、古海に沈む鱗淵境の宮殿はけっこう広い。

厄龍は無秩序に暴れた結果、偶発的に建木に迫ったのだろうか。

そうではなく、ある明確な意図をもって建木に迫ったのではないだろうか。

 

「建木を見ろ。まだ生きている。建木がそびえ立つ限り、化け物どもは…何度でも押し寄せて来るだろうな。仙舟人、狐族それから持明族と忌み物の戦いは永遠に終わらないんだ」

(丹恒・飲月のキャラクターストーリー3より)

厄龍となった刃ちゃんは、建木を切り倒したかったのでは?

長命種と狐族、それから持明族のために。ひいては、鏡流と景元、丹楓のために。

 

最後になるが、厄龍の目は「水銀のよう」と表されている。

応星はショートアニメ「玄黄」によれば、黒か紺か……定かでないが濃色の瞳の色をしていたようだ。

ところが、現在の刃ちゃんの瞳は朱色である。必殺のときにクローズアップされるのが印象的だ。

自分は化学はてんで駄目なのでよく知らないが、ググったところ自然水銀は朱色っぽい赤系らしい。

結論ありきの歪んだ目で見れば、朱色の印象的な虹彩はどこか爬虫類を思わせる。

 

 

 

Ver.1.3後に見えてきた飲月の乱の真相、顛末はこうかもしれない

 

倏忽の乱の後、丹楓は刃を伴って鱗淵境を訪れた。

勝手に海を割って宮殿に入ったものだから、それを感知した神策府により雲騎軍が派遣される。鏡流、景元が鱗淵境へ向かう。

反乱と目され、雲騎軍に追われる護衛役の刃と龍尊近衛たち。

丹楓は刃の言葉に背を押されるようにして、龍化妙法を使って白珠の髪から白露(卵)を創造する。

そこへ鏡流が到着。

何をしているのかと問い、飲月が答える。

ここは龍尊しか入れない。白珠に会いたくなったら百年後か、そのくらいにここに来るといいとか言う。(鱗淵境のこだまの件)

 

鏡流が飲月に向かって剣を振るう。飲月は避けないと思う。

そこに庇うようにして応星が割って入る。

応星が支離剣に胸を貫かれる。(この場面)

(ショートアニメ「玄黄」より一幕)

 

衝撃を受けた飲月が、とっさに応星にも龍化妙法を使う。

長命種である狐族の白珠は問題なかったが、短命種の応星の細胞は耐えられず、応星が厄龍化してしまう。

鏡流と景元が力を合わせて戦う。この時点では飲月はショック状態で応星を攻撃したりはできないと思う。

鏡流がとどめを刺す。厄龍が人型に戻るが、刃ちゃんが死にそう。

 

飲月が過日の倏忽の影響で勢いを増していた建木の何かを(実とか?)を刃に摂取させる。

 

飲月は連行される。

魔陰の身になった刃ちゃんを正気に戻すために鏡流がしばき倒す。

景元が龍化妙法の秘密を知りたいがために丹楓を失いたくない龍師の派閥に目を付け、そこを利用して十王司の思い通りにならないようあれこれ画策する。

十王司の判決を覆し、処刑でなく強制脱鱗と島流しを勝ち取る。

丹楓に見舞いがてら報告するも、丹楓は一言もしゃべらず。

強制脱鱗が施行される。

百年ほどの時を経て、丹恒が生まれる。その間に景元が将軍になる。

権力を手にした景元が薄暗い幽囚獄を訪れると、丹恒の瞳に陽光より明るい光があるのを見る。(丹恒・飲月のモチ光円錐より)

景元は、丹楓のことを思うならあのまま死なせた方が良かったんじゃないか……という百年来の悩みから解放される。

島流しに向けて、雲騎槍術を教えたりあれこれ準備させる。

 

今(Ver.1.3前半)出揃っている情報をつないで、整合性が取れるラインだとこのあたりじゃなかろうか。

 

今ある情報でもっとも謎なのは、刃ちゃんに豊穣関連の何か……倏忽の恩賜をもたらしたのは、「誰」でそれが「何」であるかだ。

刃ちゃんは歩離人に故郷を滅ぼされ、家族をひどい形で奪われたようなので自身に豊穣の力が授けられたことは耐え難い苦痛であるだろうし、ひどい冒涜のように感じるのではないだろうか。

 

上記の筋書きではそれを飲月としたが、もしかしたら鏡流かもしれない、とも思う。

鏡流は神を斬り殺すことを目的としているようなので、その哲学は言うなれば「力こそ正義」だ。

荒れ狂う刃ちゃん(厄龍)が建木に迫る様子を見て、「これだ!」と思ったかもしれない。

それに、鏡流からすると、刃が飲月を焚きつけたあげく、破滅に追い込んだと思ったかもしれない。

白露=白珠だとしても、自分はやはり鏡流と飲月の間にも何か因縁がありそうな気がしている。

この二人間のエピソードだけ不自然なくらいに未だ出ていないし、月モチーフ全開のお衣装の鏡流が腕に睡蓮を付けているのはやっぱりちょっと気になる。

丹楓は刃の言葉で最後の一線を越えてしまったようだし、丹楓の行いは「飲月君」が二度と存在できない状態にしてしまっている。鏡流がもしも丹楓でない、過去の飲月君と縁があったのなら、この二人のせいで飲月君は永遠に失われたことになる。

 

何にせよ、悲しい話にしかならない。それはもはやこの時点では確定している。

気持ちが滅入ってきた。

戦争はいけない…… 争いに意味はない。

 

 

 

実際に起きたことは悲しく、救いのない悲惨なものである線が濃厚になってきたが、その裏で動いていた心理はやはり美しいものであるような気がしている。

「飲月の乱」の考察をはじめた、一番最初のときにこう書いた。

 

彼らは立場や役割が変わってしまっても、自分がおぼろげになってしまっても羅浮を守り続けているのではないだろうか。

 

具体的に起きたこと、その経緯などは新情報が明らかにつれて二転、三転しているが、結局のところ、こういうことなんだろうと思う。

 

景元は策略と知謀を駆使し、時にはわが身も顧みず行動し、優秀で正しい心の在り方を持った後発を育成することで羅浮を実務的に守ろうとしているし、

刃には大局を左右する立場も資質もなかったが、自身が最強の兵刃となって羅浮が戦わずに済むのを実現できそうなマクロな組織で仕事をしている。

立場も力もあった丹楓は、自身と引き換えに持明族に他種族とひとつになっていくという先鋭的すぎて凡人には受け入れがたい可能性を提供するとともに、

破壊に向いた強い力は自分が引き受けて争いに使われないようにし、人を守り育む力だけを受け継ぐ龍尊を生み出した。

そして、その新しい龍尊は別種族である長命種の宿命である、「魔陰の身」発症問題に真摯に取り組もうとしている。

 

そして、さらに……丹楓の生まれ変わりである丹恒はまるで何かに導かれるようにして、ナナシビトとなり、より自由な立場で世界を危機から守ろうとしている。

丹楓が使われないようにと自身の中に封じたっぽい強い力は、丹恒によって正しく使われそうである。今回、実際に景元を直接的に助け、羅浮を守った。

 

鏡流は争いの大元である神を斬り殺すという、過激な手段で戦争の悲惨さを遠ざけようとしているようである。そのために手段は選んでいないようだ。

 

 

景元の化け物級の強メンタルと先を見通す力もいいし、それとは正反対の刃ちゃんや丹楓の繊細な感性と自己犠牲も厭わない深いやさしさもいい。

鏡流の強さと弱さを裏表に合わせたような過激な感じもいい。

それぞれ自分の信念をもって、それを貫いている姿がいい。

 

しかも、その信念を下支えしているのは友人の存在というのがまたいいと思うのだ。

 

白珠は飲月と鏡流を救って死に、

飲月は白珠を姿を変えてふたたびこの世に呼び戻し、

刃は飲月を庇って鏡流に刺され、

飲月はまた刃を再生し、

鏡流は神を斬り殺すために不死身の刃を最強の剣士に仕上げ、

消滅したそうだった丹楓を景元が生まれ変わらせ、

魔陰落ちした鏡流を景元が討つ(打ち損じた)……

 

一部、今の時点だと想像ではあるが、皆エゴ丸出し、どっちもどっちで大変人間臭くていいと思う。皆同罪。

そうなってしまうくらい、お互いに大事で特別な存在だったんじゃないだろうか。

 

 

しかし……この話、いつか本当に全貌が明らかになるんだろうか。

羅浮編はなんだかすっきりしないまま終わってしまった。

景元が何やら意味深なものをくれたうえ、不穏なムービーも見せられたところをみると、続きがあるんだろうけどな。

キャラカードが公開されたので慣行どおりであれば次のバージョンで鏡流が実装されるだろう。ただ、刃、飲月・丹恒のキャラクターストーリーを見るに、また断片的な情報しか出てこないだろうと思う。鏡流も魔陰に落ちてるしな。

刃の同行クエストと合わせてすべて補完する形で来るんだろうか。

引っ張られすぎると燃え尽きてしまうので、早めにお願いしたいところだ。