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【崩スタ考察】嘘か真かゲームの内容を加味して、飲月の乱の筋書きを修正する

次Ver.まで追加情報はないだろうとたかをくくっていたら、まさかのカフカ同行クエストで投入された。

考察を気にいってくれた知人から、急いでクエストやって追加の見解を示せよと言われたので取りかかったが、かなりの曲者クエストだった。

 

なんだ、嘘か真かゲームって……

知人と自分でうまく刃、丹恒関連の2つの質問の「真」と思われる回答を手に入れることができたので、それを使って「飲月の乱」の考察をブラッシュアップしたいと思う。

 

9/5追記:
Ver.1.3がリリースされ、飲月・丹恒の実装に伴い「飲月の乱」と雲上の五騎士周りについて情報が増えた。最新の情報を踏まえたものは下記でまとめた。

 

h-ichii.hatenablog.com

 

h-ichii.hatenablog.com

 

 

 

目次

 

 

嘘か真かゲームで分かったこと

 

「刃と丹恒はどんな関係なの?」

それに対するカフカの回答で「真」と思われるものは以下のとおり。

彼らは昔、 とても仲のいい友人いいえ、 悪友だったらしいわ。 刃は多くのことを忘れてしまい、それらのこともよく覚えていないのよ。

彼らは一緒に、とても、とても悪いことをして、恐ろしい結果を招いた。

ただ、それは私が断片を組み立てて得た情報よ。 刃は具体的なことを教えてくれないから。

 

 

「刃は以前、 どんな人だったの?」

それに対するカフカの返答で「真」と思われるものは以下のとおり。

知らないわ。刃は何も教えてくれないし、彼自身も知らないって言っていた。
目覚めた時に、彼は何も覚えていなかったらしいの。
その後、ある女性が彼を見つけ、剣術を教え、そして殺した──耐えられなくなるまで、何度も何度もね。
私とサムはエリオの指示に従って、彼を見つけ、連れ帰った。
エリオによれば、彼の剣術と不死の身体には重要な用途があるらしいの。私が知っているのはそれだけよ。

 

既出の情報が大半だが、3点ほど着目すべきものがある

1.刃は目覚めた時、何も覚えていなかった
2.その後、ある女性(鏡流)が刃を見つけて剣術を教えた
3.刃と丹楓はとても悪いことをして恐ろしい結果を招いたというが、それはあくまでも刃が言う、断片的な言葉からカフカが組み立てた解釈である

 

 

刃は目覚めた時、何も覚えていなかった

ここから考えられることは、刃は短命種→長命種への転生→魔陰発症という過程を経たわけでなく、長命種への転生と同時に魔陰発症……もしくは、魔陰の兆候が同時にあったということかと思う。

 

 

鏡流は記憶のない状態の刃に苛烈な稽古を行った

今回明らかになった情報で最も衝撃的なのは、これである。

刃は自分が何者かもわからず、鏡流が何者か知らない状態で、それに付き合わされたのだ。

だとすると鏡流の人物像がこれまでよりも少し具体的に形作られるし、彼女がそれをした背景のようなものも想像しやすくなる。

また、「飲月の乱」の一連の事柄で、時系列が少し整理される部分がある。

 

 

刃と丹楓で「やらかした」はあくまでも刃の主観

カフカの言う、「彼らは一緒に、とても、とても悪いことをして、恐ろしい結果を招いた」と腕甲の逸話「一意孤行の末、愛する者を化け物にし、すべての人を果てしない後悔の深淵に突き落としたのも、自分と彼だ」は同じことを指しており、飲月の乱についての刃の認識だろうかと思う。

しかし、これはあくまでも刃の主観であり、事実とは異なる可能性があるということだ。

 

 

刃が不老不死になった具体的手法について

情報が少なすぎるので、ここについてあれこれ考えるのはナンセンスだろうし、その本質にはあまり重要でない事柄なので今まで掘り下げてこなかったが、少し見えてきたように思う。

持明の龍尊が建木の封印に関わっているので、その流れで建木由来かと思ったが、丹楓由来のものなような気がしてきた。

丹枢が星ちゃんにくれた、短命種を「忌み物」に変化させるという不死の仙方。

それに、凡人には手の届かない強者になれるとかいう、薬王秘伝が処方箋を持っている「龍蟠蛟躍」という怪しげな丹薬。

丹枢曰く、その薬理は龍の血族の力を汲み取り、それを自分に取り込むことで強くなれるといったものらしい。そして同時に本当の「持明随」を使って検証するわけにもいかないとも言っていた。

このあたりが関連しているのではないだろうか。

ちなみに、長命種の仙舟人は肉体が滅びない不老であるが、書物などから戦死の描写が見られるので不死ではないし、刃が持っているような自己修復能力は持っていない。

刃の天賦名は「倏忽の恩賜」なので豊穣も関わっているはずである。

刃は豊穣関連の何か……短命種を忌みものに変えるという薬王秘伝の丹薬と、龍の血族の力を秘めた「持明髄」ダブルパワーで今の自己治癒能力付の不老不死にクラスチェンジしたのではないだろうか。

不朽の龍と豊穣の恩恵を一身に受けたのかもしれない。だとすれば、相応の「代価」……魔陰がセットでもおかしくない。

「持明髄」は髄だ。

脳髄とか脊髄とかいろいろあるが、丹楓は自分の何かの細胞を直に刃に摂取させたのかもしれない。

 

 

合意の上の行為ではないか?

恐らく刃と丹楓は結果が完全には見通せないまま、一か八かそれを行ったのではないだろうか。

だとすれば、刃が「意図せず不死になった」のに、「丹楓と自分の罪だ」という一見相反するような認識を持っているのも矛盾しない。

忌みものとなって前後不覚になった刃が暴れたのなら、鏡流が剣でやったようには丹楓はできなかっただろうし、水と雷で応戦したのだとすれば、騒ぎは自ずと大きくなっただろう。

羅浮では長命を望むことはもちろん、長命に落とすことは法で一番の悪とされている。

丹楓は刃の存在を隠し、鏡流や景元にまで類が及ばないように自分の持明の龍尊という立場を利用して、「飲月の乱」を演出したのではないだろうか。

やはり、飲月の乱そのものの真相は、「仲間を庇う」「衆目を自分に引きつける」「一切の責任を引き受ける」が目的の自演自作であるかと思う。

 

 

刃強化人間計画は誰のため、何のためか

マクロにはもちろん仙舟、羅浮のためだろうが、ミクロには鏡流のため、というのがもっとも自然だろう。

鏡流は「剣首」であるうえ、厳格な軍人という風情なので、戦が劣勢ならばなんとか形勢を逆転したいと考えるだろう。ましてや、もしその最中に狐族の女性が亡くなっていたり、正気を失っていたりしたらその心労は計り知れない。

刃と飲月は苦しむ鏡流を思って、それを2人で行ったのではないだろうか。その結果が逆に鏡流を苦しめることになったとしたら皮肉というか……本当に悲しい話であるが…

 

 

そのとき丹楓は何を思い考えていたのか

丹楓発の情報はまだほとんどない。何せ丹恒だったので。

ただ、持明の龍尊という、人目を集めやすい特別な地位にあった人物であるため、その人となりが垣間見えるような情報がちらほら落ちている。

丹楓は景元ほどではないにせよ、長命の代価について弁えていた節がある。

そもそも持明の龍尊は尊号を襲名するに至る段階では、夢の中で龍祖の記憶を追体験するらしい。それに関連して「無常観」のようなものを所持していたようなのだ。

羅浮で手に入る書『雲吟譜』の『龍王遺恨(『龍牙伝』の段)』は龍尊のことを表しているそうだ。

 

靡靡たる赤龍、鬱蒼たる青松
今や零落して寒風を追う
誰が憐れむべきか

 

靡靡たる赤龍、鬱蒼たる青松
世の栄華は風になびく草の如し
君に再び逢うことは難し

 

靡靡たる赤龍、鬱蒼たる青松
月明かりの中斗酒を欲し
骨を幾重にも埋めん

 

靡靡たる赤龍、鬱蒼たる青松
六百余年の浮世過ぎて
夢の如く皆空なり

いつの時代の龍尊のことか分からないが、どうも種族の違う大事な存在があったか、脱鱗の周期の違いなどによって、その生がすれ違うことに対して悲哀を感じていた様子も垣間見える。

そのような観念が背景にあっても、生と死が激しく交錯する戦場で当事者になれば、冷静でいられないかもしれない。

 

 

鏡流と丹楓は何かありそう、狐族の女性は刃のせいで故人になっていそう

それにしても鏡流があのような残酷なゾンビアタック稽古を記憶のない刃に強いたとなると、「秘密兵器育成」以外の目的や感情がないと説明がつかない、という様相をていしてきた。

 

丹楓亡き後、鏡流と思しき女性が鱗淵境を訪れ、「…丹楓は言った、龍尊のみがここに入れると」と言っている様子が鱗淵境のこだまで確認できる。

「丹楓」、呼びである。

諸葛孔明でなく、諸葛亮と呼んだような印象を受けた。ちょっと違うが。

例えを変えよう。

部長が部下を係長、と役職名で呼ぶよりも姓名で呼ぶ方がもちろん気持ちが近いだろう、普通。

刃が一貫して丹楓を飲月呼びしているのと比較しても、けっこう近しそうである。

しかも龍尊のみが入れる場所、というような持明族の深淵な情報を鏡流に教えているのである。

鏡流と丹楓は何か因縁がありそうな気がする。

 

鏡流と丹楓の間に何かあって、そのうえ何ら根拠のない想像ではあるが、孤族の女性が刃のせいで失われてたりしたら、鏡流の刃への感情はかなり複雑なものになる。刃のせいで2人も大事な存在が奪われたという認識を持ってもおかしくない。八つ当たりのようなものだが、深い悲しみに囚われると人は健全な判断能力を失うものだ。

だとすれば、憎さ余ってゾンビアタック稽古に力が入ってもおかしくない。

 

いや、それでも……それも、あるかもしれないが……

魔陰発症の刃ちゃんに圧倒的な力量差を味わせ、征服したうえで目的(標的)を根気よくすり込み、彼の正気を保たせようとした愛の鞭だと信じたい。

やはり「人は5人代価は3つ」の言葉は鏡流発祥ではないだろうか。

 

 

「飲月の乱」の真相、カフカ同行クエ後の最新の考察は…

 

羅浮陥落寸前など、かなり切迫した状況で丹楓が自身の龍の血族の力を刃に与えることで、刃の強化人間化を図る。強化人間にはなれたが、同時に魔陰を発症し刃は記憶を失い、不死化してしまう。

長命を望むこと、長命に落とすことは仙舟では重罪。

丹楓はひとりで責任を負うべく、「飲月の乱」を演出した。

強化人間化後、「忌みもの」となり分別を無くしてしまった刃ちゃんに目的を刷り込みつつ、痛みによってしつけるために、鏡流が「人は5人。代価は3つ…」と根気よくいい聞かせながら、残酷な稽古を繰り返す。このときの鏡流は刃の正気をなんとか保たせたいと、ぎりぎりのところで必死だった。(鏡流の件は個人的願望)

秘密兵器として仕上がった刃のおかげで羅浮は窮地を脱したが、失ったものは大きかった。

ひとり、何もできず、何もさせてもらえなかった景元は、この件で戦はしないに越したことがないと痛感する。旧友たちの面影を追いつつ後進を育て、戦わずして羅浮の安寧を守ることに腐心している。

 

 

今のところ、明らかになっている情報に各関係者の言動や心情を合わせたとき、整合性のとれる筋書きはこの辺りかと思う。

 

 

余談であるが、なるべく事実に基づいて客観的に考えているが、所詮人のやることである。やはり物の見方の癖は排除できない。

自分はこの4人の中に推しがいない。

ただ、この4人の中に入ったら景元のポジションになってしまいそうなパーソナリティを有している。もちろん、あんなに有能ではないが。

そのせいなのか、それとも、「世の中に本当に悪い人なんてそうそういないはず」という中年にもなって愚かで甘美な思想にたぶらかされているせいか、刃、飲月、鏡流の3人とも皆なんとか良い風に落ち着いて欲しい……みたいな願望があるように思う。なので今のところ立場が悪そうな鏡流には、それに反論できる材料を探してしまいがちだ。

まあ、メタ的視点では3人ともかなり売れそうなので、瑕疵をつけて商品価値を下げるようなことはしないのではないかと思う。

景元にはただ同情に似たような思いがある。師や友人がもんどり打って悪い方へ転がり落ちて行くというのに、見ているしかできないとなると何とも辛いものだ。

 

対人関係療法という考え方があるが……ものすごく乱暴なぐらい簡単にいうと、人と人の関係においては、推測や思い込みをやめて率直に、冷静に相手に尋ねて、それをベースに行動することが自分にとっても相手にとっても良い結果を招くという考え方だ。

違いに気遣う様は慎ましく美しいものだが、時に取り返しのつかないすれ違いや破綻を招くことがある。やはりどんな種類でも独りよがりはいけない。

違いにおもんぱかりすぎて悲しい結末になるよりも、思いは表明し、ときには拳を交わしてでも言い合ったほうがいい。

つまり…自分はセーバル推しである。